一気に土器をみる [考古学]
土曜日。豊川市のうち旧一宮町域にあった山の奥遺跡の土器を一気に見ました。
H市のS氏、A埋文のM氏、A市のK氏、と私、そして、担当者のS氏、K氏、主宰したM氏と7人で、午後、ずっと。最後は暗くなってきて土器を見るのも一苦労。
この遺跡は、環濠集落で、3条の環濠、そして竪穴住居が多数見つかっています。結構切り合いもあります。
時期はほぼ後期全般にわたっているのですが、ことに欠山式の中段階に盛期があるように思われます。環濠の3条の遺物で時期差ないのかなあ。と思ったりもしたのですが、見せてもらった遺物からはわからず。同時に存在していたのかなと思わせるようなものでした。また、違う地点では中期末頃の遺物を持つ竪穴もあって、集落の継続時期は中期末から後期、欠山の後段階には急激に遺跡が衰退していくように思えます(土器がそれまでに比べ格段に少ない)。環濠の遺物もそうした集落廃絶の際のものなのでしょうか。後期の初頭段階のものも少ないながらあったりしましたので、間断なく継続はしていたのでしょう。
東三河地方の当該期の集落遺跡としてまとまった資料になりそうです。推定集落範囲は比較的大きいような気がします。しかし、特殊な遺物は見られず、一般的な集落として位置づけられるかなと思います。
今年度報告書を刊行する予定だそうで、楽しみです。
2007-04-16 17:43
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